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シンポジウム情報
シンポジウム「革新的量子化学の展開」開催のご案内
なお、会場準備の都合上、ご出席の場合4月23日までにご連絡を頂戴いたしたく存じます。
連絡先:
量子化学研究協会 伊藤 祐富子(y.itoh[at]qcri.or.jp ([at]を@にしてください。))、 075-634-3211
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総会
シンポジウム
懇親会
QCRI セミナー
■日時 : 11月 15日 (月) 10:30am − 12:30pm
■場所 : 京大桂ベンチャープラザ 北館2階 Seminar room 1
■講師 : 柳井 毅 博士 (分子科学研究所 理論分子科学第一研究部門 准教授)
■タイトル: 「DMRGおよびその動的相関法の話を中心に」
Gaussian/SAC-CI 講習会のご案内
Gaussian/SAC-CI 講習会(東京)
「SAC-CI 法による光・電子過程の信頼できる計算」
「SAC-CI 法による光・電子過程の信頼できる計算」
Gaussian Inc. (USA) 後援
SAC-CI 法は、光と分子の励起状態が絡む幅広い科学をカバーすることのできる、信頼性の高い量子化学理論であり、世界最大のシェアを持つ汎用量子化学プログラムGaussianに組み込まれています。本講習会では、Gaussian/SAC-CI 法を利用した研究開発の進め方を、SAC-CI 法の提案者と開発者により、新たなテーマを加えて、詳しく解説します。SAC-CI 理論の誕生のいきさつとその計算展開を基礎として、光材料設計の考え方、光生物学の基礎、金属化合物の励起・イオン化スペクトルの計算、そのNMR化学シフトとの関連、光合成バクテリアの量子化学や視物質ロドプシンによるビジョンの仕組みの理論解明、さらには円二色性(CD)スペクトルを用いたアミノ酸やDNAの研究など、様々な分野の研究開発へ応用できる考え方と可能性を取り上げます。理論の開発者によるプログラムの正しい使い方とノウハウを、多くの実例と共に紹介し、高レベルでありながら初心者にも分かりやすい講習を目指します。懇親会は、講師並びに参加者同士の交流を深める場として活用して頂きたいと思いますので、講習会と合わせて奮ってご参加下さい。前回は遠方であったため参加していただけなかった方、とくに東京近郊の方は、この機会に是非ご参加下さい。
日時 | 2010年11月4日−5日 11月4日(木): 講習と演習: 午前10:30 〜 午後17:30 11月5日(金): 講習と演習: 午前10:00 〜 午後17:00 |
場所・アクセス | JST研究開発戦略センター (東京メトロ有楽町線「麹町駅」5番出口より徒歩1分) 2階 大会議室(講習と演習) アクセス(地図):http://crds.jst.go.jp/jp/access.html |
対象 | GaussianとSAC-CI を利用して、光と励起状態の絡む科学と研究開発に興味ある方 |
参加費 (1名に付き) | 企業参加: 7万円 アカデミック: 4万円 学生: 2万円 |
申し込み方法 | 参加希望者は一人ずつ下の参加申込書(Word又はPDF)に記入し、e-mailにて、 y.itoh at qcri.or.jp に添付・送信下さい。( at を@に置き換えてお願いします。) 参加費は銀行振り込み(三井住友銀行伏見支店普通預金No. 1566776、名義:特定非営利活動法人 量子化学研究協会 理事 中辻 博 (トクテイヒエイリカツドウホウジン リョウシカガクケンキュウキョウカイ リジ ナカツジヒロシ (全て半角カナ))をご利用ください。入金を確認の上、参加証をe-mailにてお送りいたします。 この参加証を当日必ずご持参ください。 |
持参するもの |
・ 参加証 ・ ノートパソコン - Gaussian/SAC-CIの入出力ファイル、講義のPDFファイル等の閲覧に使用します。(資料をWordPad Text形式とPDF形式のファイルでお渡しします。Adobe Reader等のPDFファイルを読むことのできるソフトウェアを事前にインストールすることをお願い致します。) |
講師 | 中辻 博 (量子化学研究協会理事長、京都大学名誉教授) 波田 雅彦 (首都大学東京、理工学研究科教授) 長谷川淳也(京都大学工学部講師) 宮原 友夫 (量子化学研究協会部門長) 中嶋 浩之 (量子化学研究協会部門長) 本田 康 (首都大学東京 理工学研究科助教) 黒川 悠索 (量子化学研究協会研究員) |
Gaussian/SAC-CI講習会のご案内
第二回Gaussian/SAC-CI講習会
後援: Gaussian Inc. USA
計算化学の飛躍的な進歩と信頼性の向上とともに、量子化学計算を研究開発の指針作りや日常の道具として利用する研究者が増えてきました。本講習会では、Gaussianとその中に含まれているSAC-CIプログラムを使って、分子と光がもたらす幅広い科学と化学を、分子軌道法とSAC-CI法を使って研究する方法を豊富な演習を交えて講述します。
Gaussianプログラムはご存知の通り、世界最大のシェアをもつ汎用量子化学プログラムパッケージであり、経験的手法からDFT、そして高度なab initio計算までカバーしており、原子・分子の化学と物理を理論的に研究したり解明したりするためには欠かせないプログラムパッケージです。SAC-CI法はこのGaussianに搭載され、光と分子の励起状態が絡む幅広い科学を研究するための信頼度の高い量子化学理論です。本講習会では、GaussianとSAC-CI法を利用して、分子の励起状態やイオン化状態の科学と化学を研究しようとする方、これを光材料の開発や設計に活用しようとお考えの方、また、生物の光機能の仕組みの解明やその利用に応用しようと考えておられる方、などを対象に、計算法の基となる量子化学理論から分かりやすく解説し、理論に基づく正しい計算法とノウハウを、実際の演習と共に講述します。講師陣にはSAC-CI法の提案者と開発者を迎え、高レベルでありながら分かりやすい講習を行います。
第一回の講習会は、予想を上回る好評で、席数の関係から早々と申込みを締め切らざるを得ませんでした。そこで第二回は、基本的には前回の内容を踏襲しつつも、その経験をもとに改善を図り、GaussianとSAC−CIをより容易にご理解頂き、研究や開発の現場でやさしくお使い頂けることを目指します。懇親会は講習中に質問できなかったことを講師に質問するなど、大変有用な場でありました。講習会と併せてご参加くださるよう、ご案内いたします。実施の要領は次の通りであり、前回とほぼ同様です。
日時 | 2010年8月12日−13日 8月12日(木): 講習と演習: 午前10:30 〜 午後17:30 懇親会: 午後18:00より 8月13日(金): 講習と演習: 午前9:00 〜 午後17:00 |
場所・アクセス | キャンパスプラザ京都 (JR京都駅北口をJR沿い西へ徒歩5分位) 2階、第一会議室(講習と演習) アパホテル・レストラン四季 (懇親会): キャンパスプラザ京都の西側のホテル地下 |
対象 | GaussianとSAC-CIを利用して、光と励起状態の絡む科学と分子設計に興味ある方 |
参加費 (1名に付き) | 企業参加: 5万円 アカデミック: 3万円 学生: 2万円 (懇親会費: 4500円 (参加は任意ですが、お勧めいたします)) |
申し込み方法 | 参加希望者は一人ずつ下の参加申込書(Word, PDF)に記入し、e-mailにて、 y.itoh @ qcri.or.jp に添付・送信のこと。 参加費は銀行振り込み(京都銀行桂支店普通預金No. 3485021 QCRD 代表 中辻 博)をご利用ください。入金を確認の上、参加証をe-mailにてお送りいたします。 この参加証を当日必ずご持参ください。 |
持参するもの |
参加証 ノートパソコン ・GaussianとSAC-CIの演習を行う際、ノートPC(無線LAN付き)を使います。お持ちでない方のため何台か当方にて用意しますが、数に限りがあり先着予約順とします。 ・ ノートPCのOSはWindows XP, Windows Vista, Windows 7 のいずれも可能です。 ・ Mac OSはサポート致しかねますが、御自身によりネットワーク接続(無線)とUnixへのリモート接続用ターミナルソフト並びにscp, sftpによるファイル転送ソフトの利用が保証できる場合は可能です。 ・ネットワークを通じてGaussianインストール済みの計算サーバに接続するため、1) 接続用ターミナルソフト:「Tera Term」と、2) ファイル転送ソフト: 「WinSCP」を、各参加者のノートPCに当日までにインストールして頂きます。詳細については説明書(3.12MB)をご覧ください。ご質問はnakashima @ qcri.or.jp (中嶋)までご連絡ください。 |
講師 | 中辻 博 (量子化学研究協会 理事長、京都大学 名誉教授) 江原 正博 (分子科学研究所 計算科学研究センター 教授) 長谷川淳也(京都大学工学部 講師) 福田 良一 (分子科学研究所 計算科学研究センター 助教) 宮原 友夫 (量子化学研究協会 部門長) 中嶋 浩之 (量子化学研究協会 部門長) 黒川 悠索 (量子化学研究協会 研究員) |
内容 | 別紙、講習会スケジュール表をご覧ください。 |
「分子軌道法の基礎からSAC-CI法による光励起状態の研究の仕方まで:
超一流の講師陣に学ぶ」
講習会スケジュール表
Gaussian/SAC-CI講習会のご案内
代表 中辻 博
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・ 接続用ターミナルソフト: 「Tera Term」 ・ ファイル転送ソフト: 「WinSCP」 を各参加者のPCにインストールして頂きます。講習会を迅速に進めるため、当日までに上の二つのソフトをインストールして頂きますことをお願いしております。 これらのソフトのインストール方法及び、簡単な使用法は説明書(3.12MB)をご覧ください。 疑問点がございましたら、nakashima @ qcri.or.jp (中嶋 浩之)までご連絡ください。 |
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Gaussian/SAC-CI講習会
後援: Gaussian Inc. USA
計算化学の飛躍的な進歩と信頼性の向上とともに、量子化学計算を研究開発の指針作りや日常の道具として利用する研究者が増えてきました。本講習会では、Gaussianとその中に含まれているSAC-CIプログラムを使って、分子と光がもたらす幅広い科学と化学を、分子軌道法とSAC-CI法を使って研究する方法を豊富な演習を交えて講述します。
Gaussianプログラムはご存知の通り、世界最大のシェアをもつ汎用量子化学プログラムパッケージであり、経験的手法からDFT、そして高度なab initio計算までカバーしており、原子・分子の化学と物理を理論的に研究したり解明したりするためには欠かせないプログラムパッケージです。SAC-CI法はこのGaussianに搭載され、光と分子の励起状態が絡む幅広い科学を研究するための信頼度の高い量子化学理論です。本講習会では、GaussianとSAC-CI法を利用して、分子の励起状態やイオン化状態の科学と化学を研究しようとする方、これを光材料の開発や設計に活用しようとお考えの方、また、生物の光機能の仕組みの解明やその利用に応用しようと考えておられる方、などを対象に、計算法の基となる量子化学理論から分かりやすく解説し、理論に基づく正しい計算法とノウハウを、実際の演習と共に講述します。講師陣にはSAC-CI法の提案者と開発者を迎え、高レベルでありながら分かりやすい講習を行います。また、懇親会では講習中に質問できなかったことを講師に質問できる場や参加者同士の交流を深められるアットホームな場を提供しますので、講習会と併せて是非ご参加ください。
日時 | 2010年6月10日−11日 6月10日(木): 講習と演習: 午前10:30 〜 午後5:00 懇親会: 午後6:00より 6月11日(金): 講習と演習: 午前9:00 〜 午後5:00 |
場所・アクセス | キャンパスプラザ京都 (JR京都駅北口をJR沿い西へ徒歩5分位) 2階、第一会議室(講習と演習)、Hall (懇親会) |
対象 | GaussianとSAC-CIを利用して、光と励起状態の絡む科学と分子設計に興味ある方 |
参加費 (1名に付き) | 企業参加: 5万円 アカデミック: 3万円 学生: 2万円 (懇親会費: 6千円 (参加は任意ですが、お勧めいたします)) |
申し込み方法 | 参加希望者は一人ずつ下の参加申込書(Word, PDF)に記入し、e-mailにて、 y.itoh @ qcri.or.jp に添付・送信のこと。 参加費は銀行振り込み(京都銀行桂支店普通預金No. 3485021 QCRD 代表 中辻 博)をご利用ください。入金を確認の上、参加証をe-mailにてお送りいたします。 この参加証を当日必ずご持参ください。 |
持参するもの | 参加証, ノートパソコン ・GaussianとSAC-CIの演習を行う際、ノートPC(無線LAN付き)を使います。お持ちでない方のため何台か当方にて用意しますが、数に限りがあり先着予約順とします。 ・GaussianがインストールされているPCは当方にて用意致します。ネットワークを通じてこのPCに接続するため、接続用ターミナルソフト(Teratermなど)をインストールして頂きますので、ご了承ください。 ・ 御持参頂きますノートPCのOSは、Windows XP, Windos Vista, Windows 7 のいずれも可能です。 ・ Mac OSはサポート致しかねますが、御自身によりネットワーク接続(無線)とUnixへのリモート接続用ターミナルソフト並びにscp,sftpによるファイル転送ソフトの利用が保証できる場合は可能です。 (太字部分を5月20日に追記) |
講師 | 中辻 博 (量子化学研究協会 理事長、京都大学 名誉教授) 江原 正博 (分子科学研究所 計算科学研究センター 教授) 長谷川淳也(京都大学工学部 講師) 福田 良一 (分子科学研究所 計算科学研究センター 助教) 宮原 友夫 (量子化学研究協会 部門長) 中嶋 浩之 (量子化学研究協会 部門長) |
内容 | 別紙、講習会スケジュール表をご覧ください。 |
「分子軌道法の基礎からSAC-CI法による光励起状態の研究の仕方まで:
超一流の講師陣に学ぶ」
講習会スケジュール表
研究員募集
量子化学研究協会は科学研究費補助金の規定研究機関
量子化学研究協会(QCRI)は昨年の8月文部科学大臣により科学研究費補助金 取扱規程第2条第8項に規定する研究機関に指定されました。これにより、大 学などの研究者と同様、量子化学研究協会研究所に属する研究者が、文部科学 省やJSPS(日本学術振興会)の科学研究費補助金に申請をすることが出来るだ けでなく、JSPSによりサポートされる博士研究員などを受け入れ共に研究する ことができ、既にドイツより博士研究員が参加しています。わが国では、研究 者の視野を広げる意味からも、研究機関を代えて研究することが奨励されてお り、以下の研究テーマに興味をもたれる方は、振るってご参加ください。
1.シュレーディンガー方程式の正確な一般的解法の展開:量子化学の夢であ るシュレーディンガー方程式の解法が私達によって発見され、一般的な分子に も応用できるよう展開中。従来の量子化学とはまったく異なる、超正確な予言 的量子化学を建設するべく研究を進めている。相対論的なディラック・クーロ ン方程式も同様に解ける。
2.巨大分子系の励起状態理論の展開:私達が作り上げたSAC-CI理論を巨大系 に展開するべく、理論を再構築し面白い系に展開中。物理・化学・生物の面白 い光現象は、かなりが巨大系によって担われている。これを、小さな分子と同 じ精度で信頼度高く研究するため、巨大系の理論を展開し応用している。
要は、オリジナリティーの高い理論をゼロから作り上げ、有用な形にまで展開 することがQCRIの目的です。
JSPS等による研究員だけでなく、現在進行中のJST・CRESTにより、上記テーマ で博士研究員の募集も行っています。夢ある優秀な若手の参加を求めます。振 るってご応募ください。興味ある方は、中辻まで h.nakatsuji(ATmark)qcri.or.jpに(ATmark)を@に置き換えて、ご連絡くださ い。ご質問にもお答えします。www.qcri.or.jpも参考になさってください。
開催情報
ポスターはこちら
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第3回「革新的量子化学の展開」シンポジウム
主催:量子化学研究協会・JST-CREST
後援:量子会
日時:平成22年5月1日(土) 13:00〜17:00
会場:キャンパスプラザ京都 第4講義室(4F) (京都駅北西側すぐ)
http://www.consortium.or.jp/
参加費:無料
プログラム
13:00 挨拶・司会、中井 浩巳(早稲田大学)
13:05 山口 兆 (豊田理化学研究所)
「Broken-Symmetry(BS)法の発展
- マンガン酸化物クラスターの水分解酸素発生機構 -」
13:45 井上 隆 (ルネサスエレクトロニクス)
「III族窒化物半導体の構造、特性、及び電子デバイス応用」
14:15 杉本 学 (熊本大学)
「量子化学を基盤とする計算シミュレーション研究の展開と挑戦的課題」
14:45 - 15:30:休憩
15:30 司会、 長谷川 淳也(京都大学)
15:30 豊田 和男(大阪市立大学)
「零磁場テンソルの量子化学計算・現状と課題」
16:00 伊澤 勝 (日立製作所)
「プラズマエッチングにおける表面反応機構と形状制御」
16:30 中辻 博 (量子化学研究協会)
「創造的化学理論への挑戦」
懇親会
17:30〜19:30 会場:福幸(京都駅北東側、ルネサンスビル3階)
( http://www.renaissance.co.jp/fooquo/3F_index.html)
会費:6千円位
なお、会場準備の都合上、ご出欠のご連絡を頂戴いたしたく存じます。
以下のフォームにご記入いただき、4月28日までに下記の伊藤までご返信ください。
---返信フォーム----
ご芳名:
ご所属:
シンポジウム: 出 ・ 欠
懇親会: 出 ・ 欠
-----ここまで------
問合せ先:量子化学研究協会、 伊藤 祐富子 (y.itoh@qcri.or.jp)、075-634-3211
(全角の@を半角の@にしてください。)
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報告
平成21年11月20日、次世代スパコン開発プロジェクトの推進を強く支持し、「凍結」に反対する声明を出しました。「凍結」に反対します
10月13日に行われた行政刷新会議の事業仕分け作業により、国家プロジェクトとして理化学研究所が中心になり進めている次世代スーパーコンピューター開発プロジェクトが、一時間に満たない議論と投票により"凍結"と結論されました。このプロジェクトは科学技術立国を目指す我が国の重要なプロジェクトの一つであり、我が国が科学技術立国を目指しそれによって世界の繁栄と福祉に貢献しようとする基本政策の是非の上に議論されるべき性格のものです。
行政刷新会議により「本格的着手の妥当性」としてまとめられている見解は、税金投入の見返りとしての効果と利益、世界一を目指す上でのプロジェクト推進の在り方に論点があり、これらは以下に述べるように、本開発プロジェクトにおいて常々議論され検討されてきたものです。私たちは、我が国が科学技術立国を目指しそれによって世界の繁栄と福祉に貢献しようとする基本政策に賛成し、そのうえに立つ次世代スーパーコンピューター開発プロジェクトの円滑な進行を強く求めます。またこのプロジェクトの「凍結」は、以下に述べる理由により、我が国の国益に大きく反するものでありますので、その見直しを強く求めます。
コンピューターは現代の科学技術にとって「空気」や「水」のように必要不可欠な環境をなしており、スーパーコンピューターはその頂点に立つもので、その国の科学と技術と情報に関する国力と産業力の象徴であり要であります。この産業力と国力に対する評価が我が国の文化的・経済的活動の源泉であり、我が国の輸出産業などをインテグラルに支えるものである事は明らかであります。この頂点の科学と技術の革新を推進することによって、その大きな分野全体が同時に発展し、我が国の経済と文化の発展をもたらし、世界の尊敬を勝ちうるのです。
また、スーパーコンピューターそのものも、不可能を可能にする力があり、これによってあらゆる科学・技術分野、地球的分野(温暖化・気象など)、生物と薬の分野、などなどが直接的なメリットを受け、それによって今まで不可能であった事が可能になり、我が国の文化と国民の生活に大きな直接的メリットをもたらします。
この事業は、世界一でなくてはなりません。世界の科学技術も経済も世界一にしか注目しません。この競争社会にあってどうして二流を買うでしょうか? また、我が国の多くの科学技術分野もこの世界一の道具によって初めて、世界の競争に打ち勝てます。この世界一の競争は、高い文化と知と技術を必要とし、常々そこでトップで走っていてのみ、次の競争に勝てるのです。「凍結」はそのような分野では致命傷です。
世界一でなければどうなるか?まず、我が国のコンピューターとその関連製品が売れなくなります。基本的な評価がないからです。次に、我が国が世界一のコンピューターを輸入するようになります。それがないと、世界の熾烈な競争に打ち勝つ事が出来ないからです。そのために、非常に高価な代金を支払わなくてはなりません。その状況は、スパコン開発技術を持たないヨーロッパ諸国が日米からのスパコン導入に多大の投資を余儀なくされている現状に明らかです。我が国がそのような状況になっていいのでしょうか?
次世代スーパーコンピュータープロジェクトは、政府と多くの専門家や一般委員の方々、また外部の多くの科学者や民間人の意見などを踏まえて進展してきたもので、しかも既に船はのり出していて、産業界や科学技術界はその成功を前提として動き出しています。従ってこれを凍結することの「波及効果」には空恐ろしいものがあります。
以上の理由から、私達は、政府に対して、本プロジェクトの重要性を再認識し、「凍結」を撤回し、より一層強力にプロジェクトの推進を図る事、を求めます。
特定非営利活動法人・量子化学研究協会
中辻 博(理事長・京都大学・名誉教授)
波田雅彦(副理事長・首都大学東京・教授)
江原正博(副理事長・分子科学研究所・教授)
中井浩巳(理事・早稲田大学・教授)
杉本 学(理事・熊本大学・准教授)
長谷川淳也(理事・京都大学・講師)
牛尾二郎(監事・日立製作所)
遠藤一央(東京理科大学・客員教授)
リントゥルオト正美(京都府立大学・准教授)
福田良一(分子科学研究所・助教)
本田 康(首都大学東京・助教)
豊田和男(大阪市立大学・講師)
宮原友夫(量子化学研究協会研究所)
中嶋浩之(量子化学研究協会研究所)
黒川悠索(量子化学研究協会研究所)
石川敦之(京都大学)
堀川武則(東京大学)
中尾武寿(松下電器産業)
中辻美恵子(量子化学研究協会)
伊藤祐富子(量子化学研究協会)
報告
日時: 平成21年5月1日 10:30〜12:00ごろまで
場所: キャンパスプラザ京都 第2会議室
シンポジウム「革新的量子化学の展開」
(ポスターpdf)
主催:量子化学研究協会研究所・JST−CREST後援:量子会
日時:平成21年5月1日 13:00〜17:00
会場:キャンパスプラザ京都(075-353-9100) 第3講義室
(京都駅すぐ、 アクセス案内 )
参加費: 無料
プログラム:
13:00 | 挨拶・司会: 波田 雅彦(首都大学東京) |
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13:05 | 「DNAの構造と機能をあやつるケミカルバイオロジー」 杉山 弘(京都大学) |
13:45 | 製薬企業におけるコンピュテーショナルケミストリー」 大川 和史(持田製薬) |
14:15 | 「分割統治(DC)電子状態計算法の開発とGAMESSへの実装」 中井 浩巳(早稲田大学) |
14:45 | −15:10:休憩 |
15:10 | 司会: 杉本 学(熊本大学) |
15:10 | 「ストリーミングプロセッサによる科学技術計算」 安田 耕二(名古屋大学) |
15:40 | 「SAC-CI化学の拡大:大環状化合物のスペクトルと励起状態の構造緩和」 福田 良一(量子化学研究協会) |
16:10 | 「革新的量子化学の建設」 中辻 博(量子化学研究協会) |
懇親会:
17:30−19:30 会場:福幸(京都駅東側、ルネッサンスビル3階)
( http://www.renaissance.co.jp/fooquo/3F_index.html )
会費 6000円位
問合せ先:量子化学研究協会、 中嶋 浩之 (hiro@qcri.or.jp)、075-634-3211
(全角の@を半角にしてください。)
「総会・シンポジウムの写真はこちら」
報告
- 2008/05/31 平成20年度通常総会・ シンポジウム「革新的量子化学の展開」 開催
- 2007/01/27 シンポジウム 「量子的サイエンスとテクノロジー -- 企業と大学の接点 --」開催
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